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生まれながらの 建設人

建設業を営んでいた父親の影響で、幼少期から建設と身近な人生を送ってきた。
ある時は、父が汗を流す現場を見に行き、またある時は、父とその仲間の酒盛りの場で“建設論”に耳を傾けた。
「他の業界で働く姿を想像したことはない」
そう話す神田が岸本建設に入社するのは必然だった。

1年目

完成まで10年以上。

壮大さに圧倒される。

初めてダム建設の担当になったのは入社して20年目のことです。地下鉄に高速道路といろんな工事を経験してきましたが、ダム建設の壮大さは想像を超えていて、ベテランと呼ばれる立場にもかかわらずあっけにとられてしまいました。

山を切り拓いて、川の道筋を切り替えて、何もなくなった場所からスタートさせて、10年以上かけてつくっていく。1年経っても10分の1も進んでいないわけですから、完成した姿なんて想像できません。

1年目は、その壮大な仕事をやり抜くための工事の手順を覚える期間でした。

3年目

急斜面に悪天候。

困難の先にやりがいが。

ダム建設ならではの苦労を痛感しました。

まずは作業環境です。
職人さんは角度45度というじっと立ってはいられないほどの急斜面で作業をしなければなりません。

そしてもう一つは天候です。
降雨による地盤のゆるみや、水たまりの増加にともなう足場の減少でケガのリスクが高まるなんて日常茶飯事。
日本のダム工事の歴史を見ると、最悪の事態が起きてしまった例も決して少なくありません。
そんな環境でも安全を担保する対応力が求められます。

それくらい難しいからこそ100メートル、200メートルとつくりあげていく過程で「地道な積み重ねは無駄になっていないんだ」というやりがいを感じられるようになってくるんです。

5年目

1000億の重圧

やっとゴールが 見えてくる。

同じ現場に長くいると任される管理の範囲が広がっていきます。私は5年目ごろから売上を守り、利益を生むお金の管理を任されました。

ダム建設の金額規模は比較的大きいため、やりがいも重圧も大きいです。

ちなみに安威川ダムの全体事業費は1000億円を超えます。お金の管理に携わると効率化のために指摘したくなることが増えます。

でも、売上を守るには効率化と同じぐらい現場のモチベーションを保つのが大事。そのため、大きなミスが起こらないラインを守ったらあとは職人さんが気持ちよく作業できる空気づくりに専念しています。

2021年8月時点で安威川ダムの進捗状況は約80%。あとすこし。完成が楽しみです。

ダムに心を打たれたひと

神田 昌稔
MEMBER 02

鉄道に
熱中するひと

TAKASHI HAYASAKI
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